あなたも投資でだまされる

あなたは、「自分だけは大丈夫。」と思っていませんか?

しかし、実際にあなたが投資を始めると、何度もだまされるでしょう。

投資の世界では、ほとんどの人がだまされる経験をします。この「だまされる。」は、「市場が予想と違う動きをして損失を出す。」という意味ではなく、文字通り「詐欺でお金を取られる。」を意味する「だまされる。」です。

投資でだまされる可能性は、事前にどんなに投資の勉強をした人でも、高学歴で地頭が良いと思われるような人でも同じくあります。これから投資を始めるあなたは、一度もだまされることなく投資を続けることは、ほぼ不可能だと理解してください。

そこで第1回目の講義は、「なぜ、『あなたも投資でだまされる。』のか。」と「では、どうすればよいのか。」から始めます。

1)なぜ、「あなたも投資でだまされる。」のか?

なぜ、「あなたも投資でだまされる。」のでしょうか?

それは簡単です。

だます側が、あなたのお金を奪う(うばう)まで、だます技術を開発し、挑戦し続けるからです。

だます側は、あなたのお金を奪うために、詐欺の仕組みや人の心理・行動を操作する方法など、あらゆる技術を使ってあなたをだまそうとします。そして、それらの技術があなたに効果が無いと分かると、さらに新しい技術を開発します。それは「あなたからお金を奪う。」まで続きます。

過去に詐欺事件があるたびに、テレビは注意喚起のためにその内容を報道してきました。しかし、だまされる人が減る気配はありません。それは、詐欺の知識を得た人を再度だますために、常に新しいだましの技術が開発されて巧妙化(こうみょうか)するためです。

手口が巧妙化している例としては、特殊詐欺が良い例でしょう。

昔はオレオレ詐欺と言われ、詐欺グループが親族を装って高齢者にお金を振り込ませる詐欺でした。現在は、親族を装う電話による詐欺の存在が告知されたおかげで同様の詐欺は減りました。

現在は、役所や警察を装った電話による詐欺、またパソコンやスマートフォンを通して不正な請求による詐欺などに進化しています。これらの被害は、高齢者だけでなく若者にまで広がり、被害額も年々増加しているのが現状です。これは投資詐欺ではないですが、投資詐欺についても手口が洗練され、被害が拡大している点で同様です。

ちなみに投資詐欺で最も多いのは、ポンジスキーム詐欺です。ポンジスキーム詐欺については、別途詳細を解説する予定ですが、その仕組みを簡単に説明すると、
1)年利7%~20%などの高利回りの投資があると宣伝する。
2)お金を預けてもらえれば、代わりに運用すると言ってお金を集める。
 注1)金融機関以外はお金を集められない。法律を迂回する方法が詐欺の肝となる。
 注2)最近は、換金可能な物(時計や貴金属など)・クラウドファンディングなどを利用。
3)集めたお金は投資に使わずに、その一部を投資で成功したと称して返済する。
 注)お金を返済することでお客を信用させる。これもこの詐欺の肝になります。
4)当然自転車操業になるので、頃合いを見て集めたお金と一緒に逃げる。
5)お客は投資先と連絡が取れなくなり、初めて詐欺に気づき大騒ぎになる。
(おなじみのサイクルです。)

この詐欺は、数年に一度大規模なものが詐欺として立件され、テレビ等で大々的に報道されます。しかし、同様の手口でお金を失う人が後を絶ちません。また、近年は手口が巧妙化して、現在の法律では詐欺で立件することが難しくなり、むしろ被害額が増えているほどです。

以上のように過去の詐欺に関する知識も、新しい仕組みや媒体により無力化されてしまいます。詐欺についての生半可な知識だけでは、新しい詐欺技術に太刀打ちできないのです。

あなたも、だます側にターゲットにされれば、逃げることはできないのです。

2)では、どうすればよいのか?

投資初心者がだまされないための考え方は、「『投資の世界は、だましの世界である。』と理解し、危険な状況になることをさけること。」です。とにかく、だまされる可能性のある場面から逃げまくることです。

ここでは、だまされる場面から逃げる考え方について3つご紹介します。

  1. だます人のターゲットにならないこと
  2. だましを見破る基本原則を理解し、危険な状況から逃げること
  3. 投資の基本原則を理解し、原則をはずれた投資から逃げること

3つの考え方に共通するのは、自分だけは大丈夫と思わないこと。自分もだまされる(!)ので、とにかくだまされ得る危険な状況から逃げることに注力しています。

これらの詳細については追ってご説明しますが、ここでは重要な部分を抽出してご紹介します。

1.だます人のターゲットにならないこと

だます人のターゲットにならなければ、だまされる機会が減るのは理解できると思います。では、だます人のターゲットにならないためにどうすればよいのでしょうか。それは、だます人との接触を避けることです。逃げることです。詳細は別講義で解説しますが、今回は今出来る行動を解説します。

それは、「あなたの個人情報を守ること。」です。

具体的には、だましを見破る方法や投資の基礎を学ぶ前に、いきなり投資セミナーに参加したり、投資口座を作らないことです。なぜなら、準備をする前にあなたの個人情報がだます人に漏れてしまうからです。すぐに餌食にされてしまいます。

また、あなたがお金を持っていることを誰にも知られてはいけません。金額の大小は関係ありません。あなたは、常に自分のお金の情報を秘密にする必要があります。それは、あなたの友人はもちろん、家族に対してもです。

実は、この「(だましなどの)悪人のターゲットにならない。」という考え方は、あなたの幸福度に関わる重要なテーマになります。

2.だましを見破る基本原則を理解し、危険な状況から逃げること

詐欺の仕組みやだましの技術は常に進化しています。それらに個別に対応することは不可能です。可能なことは、だましを見破る基本原則を理解し、少しでも怪しいものを避けることです。

だましを見破る知識は、あなたの人生の安全度を飛躍的に向上させます。そのため、詳細にご説明する講義を予定しています。ここでは、難しい説明を省き、詐欺案件を見破る簡単な方法をご説明します。

それは、「売り込みに来る投資案件は全て詐欺。」です。

売り込まれる投資案件や派手な広告の投資案件は、売り込む人が儲かる(もうかる)だけであなたが儲かる案件ではありません。また、そもそも本当に儲かるような投資案件ならば、先に投資の上級者が手に入れて表に出て来ません。あなたの目の前にある投資案件は、誰にも見向きもされずに残ったクズな案件だけです。

だましを見破る方法や投資の基礎を学ぶ前に、「話だけ聞いて・・・。」などと考えてはいけません。言いくるめられてクズ案件を買わされます。

また、幸いにもその場から逃げることが出来てもダメです。なぜなら、あなたの個人情報が相手に知られると、あの手この手であなたがクズ案件を契約するまで攻められるからです。絶対に投資の売り込みに対応してはいけません。逃げてください。

3.投資の基本原則を理解し、原則をはずれた投資から逃げること

投資の基本原則は、「リスクとリターンがバランスしている。」です。つまり、得られる金額(リターン)が大きい投資案件は、失う可能性(リスク)が高いということです。そして、元本が保証された預金などリスクが無い投資は、雀の涙ほどのリターンしか得られません。

投資詐欺にだまされない方法は、このバランスを数値で理解し、そこから逸脱した投資案件からは直ちに逃げることです。

つまり、「おいしいに偏った投資は無い。もし、おいしいだけの投資があれば、それは詐欺である。」ということです。

「リスクとリターンがバランスしている。」という投資の基本原則が、具体的な投資案件を決める際の基礎となります。今後の講義で分かりやすくご説明します。

今回の講義では、あなたが準備無しに投資を始めると必ずだまされると警告しました。そして、あなたの資産を守るためにだまされない準備をすることを学んで頂きました。

いかがでしょうか。あなたはだまされないように更に投資を学ぶ準備は出来ましたか? 次回以降の講義では、だましを見破る基本原則について深堀をします。なお、この基本原則は、投資以外でも応用出来るため、あたなの人生の安全度を大きく向上させる武器になると思います。ぜひ、ご期待ください。

皆様が、トラブルの無い豊かな生活を実現できるように応援します。